友達の母上が亡くなられた。とても気さくで可愛い人だった。焼香をして帰る車の中でずっと泣いていた。こんなに自然に涙が出たのは久しぶりのことだ。会った回数などほんの数えるほどだったのに。亡くなられた事はもちろん悲しいけど、友達が焼香客に頭を下げている姿を思い出すととても悲しくなったのだ。あたしはいつも死のことを考えている。自ら死ぬ事はもう考えないけれど、いつどんな死に方をするのか、それが気になる。できるだけ悔いのない生き方をしようとか、子供に迷惑をかけない最後であって欲しいとか、考えては、結局、そんな事考えてもしゃーないかなと思ったりもする。そんな事をうだうだ考えるより、自分の心に灯がともるような、優しく穏やかな気持ちでいられるような瞬間を毎日感じられたらいいなあと思うのだ。
