らびはうす

カオスな迷宮です♬

「生きる」と「生きてる」

昨日めでたくまた一つ歳をとった事を書いたが、果たして本当にめでたい事なのか。 あたしは仕事柄、老人や死者との接点が多い。そして常に思うのは、この人達の幸せとは何なのかという事。いわば「生かされてしまっている人達」の幸せについてである。家族の事情は様々とは言え、大半は「一緒には暮らせない厄介な家族」という位置に彼らはいる。「年寄りを3日預けるともう元には戻れない」という言葉もあるくらいだ。大事なおじいちゃん、おばあちゃんと口先だけの家族に、こちらも商売なので、ニコニコと相槌を打つが、心の中では、そんなに大事な人達ならば、おうちでどうぞ暮らさせてあげて!と思うのだ。そんなお年寄り達が、天寿を全うし、施設で亡くなられる。あたしは「ようやくおうちに帰れますね」とご遺体に声をかけるのだ。自分で生きるということを剥奪され、生かされていた人生からようやく解き放たれる瞬間である。 そしてあたしは「生きてる人生」ではなく「生きる人生」を歩みたいのだ。